研究開発[研究開発領域]
ヘルスケア/ライフサイエンス
高齢化が進む中、すべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進するウェルビーイングの志向が高まっています。当社は、今後、ますます拡大・多様化するヘルスケア・ライフサイエンス領域を、事業転換の一つの柱と位置づけて研究開発を推進しています。
当社では、医療機関からのニーズ、もしくは、大学等の研究機関からのシーズを基にして、当社がこれまで培った社内の要素技術を駆使して医療現場に求められる製品開発を行っています。また、外部企業とのコラボレーションも積極的に行っています。ヘルスケア領域における製品開発は、薬事についての理解が重要な要素であるため、当社では薬事戦略を考慮しながら製品開発を進めます。開発パートナーと共に、オープンイノベーションにより、社会に求められる製品開発を行っています。
凍結保存
当社のヘルスケア・ライフサイエンス分野の中で特に力を入れている分野に凍結保存技術があります。
細胞や組織の凍結保存技術は、近年注目される技術となっています。凍結保存技術の中で、液体窒素を用いて急速に冷却する「超急速ガラス化保存法」は、生殖補助医療分野で広く利用される技術となっています。
当社では、北里大学との共同研究を発端として、同分野の技術開発に着手しました。インクジェット印刷用紙の開発などで培った要素技術を生かし、北里大学や生殖補助医療施設と共同で、作業者の負担を軽減する凍結保存デバイス「Diamour」を製品化しました。
凍結保存の難易度は細胞や組織の種類によって大きく異なります。当社では、外部の研究機関と共同で、細胞の活力を維持できる、より良い凍結保存技術の開発、畜産分野をはじめとする様々な動物種における凍結保存技術の開発等を積極的に行っています。
抗菌・抗ウイルス性評価
当社は、要素技術である塗工技術、液設計技術を生かして、各種の紙、不織布、溶液等の様々な形態の製品へ抗菌性・抗ウイルス性を付与する製品開発を行っています。それらの開発を支えるのが、社内の評価技術です。当社では、社内のラボにて、細胞培養、抗菌性・抗ウイルス性の評価を行うことが可能であり、エビデンスに基づく製品づくりと共に、製品開発の迅速化をはかっています。